第32話・ラビット、新ラーメン横丁へ

[前回までのあらすじ]
 ビリヤードで遊んでいたラビと海ちゃん。
 お腹が空いた二人は、家に帰る前にラーメン屋に行く事に。
 
第32話「ラビット、新ラーメン横丁へ」

「どこいくのよ?」
 ラビが当然のように海ちゃんに聞いてきた。
「実はこの前ここを通った時、美味しそうな店を見つけたんだよ。まぁ付いてきなって」
 と海ちゃんは言ってとことこ歩いていった。
「ほら、ラビ。ここだよ」
 海ちゃんが指を指した時、「もぐら」という看板と店があった。
「ここが…あれ?」
 海ちゃんが言いかけた時、海ちゃんがふとした事に気がついた。
 入口の前に、大きく「新ラーメン横丁」とでかでかと掲げてあった。
「おい海ちゃん。ここってラーメン横丁に対抗した通りなのか?」
 確かに奥をよく覗いてみると、一軒だけではなく、何件かラーメン店が並んでいた。
「あれ?気がつかなかったなぁ。ま、いいか。ちょっと覗いていこうぜ」
 そう言って二人は通りを歩いた。
 本家よりもラーメン店は少ないが、なかなか美味しそうな店が並んでいた。
「う~ん、考えてもしょうがないから、予定通りもぐらで食べるか」
「おう、いいよー」
 そう言って二人はラーメン屋に入った。
 二人が頼んだのは塩とみそ。
 しばらくしてラーメンが出てきたのだが…
「う~ん…」
 ラーメンマニアの海ちゃんは、その二つのラーメンを見て考え込んでいた。
「なぁ、ラビ。この二つのラーメンのスープを見る限りでは、どうみても同じに見えるよな」
「ああ、そうだなぁ」
 そう、二つの味噌と塩のスープの色が透き通っていて、特に味噌は味噌らしくない色をしていたのである。
「まぁ食べてみるか」
 二人は無言で食べ続けたのだが…
「塩はまぁまぁだな。ラビの味噌は味噌味はするのか?」
「ああ、見た目はともかく、味はしっかり味噌だ」
「変わったラーメンだな」
「だな」
 二人は少し話した後、地下鉄の駅に向かったのである。

[次回予告]
 地下鉄に乗って帰る事になった二人。
 その地下鉄にいる間に話されたラビと玉ちゃんの衝撃の事実とは!?
 誰もが驚愕した事実を次回公開!

第33話「ラビット、お前は間違っている!」にご期待下さい!

※この物語は事実を元に構成された真実です。

原作 海ちゃん
制作協力 みっつ 


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